白龍館はただのラーメン屋さんじゃなかった!
以前、新潟に住んでいる方と話をしていたとき、「西新宿にある『白龍』のトマト角煮湯麺が忘れられないよ」「小さな店だったけど今でもやっているのかなー」ということを聞きました。
そこで、今週、新宿に行くことがあったので予め下調べをしてから行ってみることにしました。
昭和50年代の第一次ラーメンブームの時にブレイクした店で、西新宿に店があったそうですが、再開発のため閉店してしまい、近所の白龍館と合併したらしいということがわかりました。
丸の内線の西新宿駅から歩いて5~6分でしょうか、住所は解るもののナカナカ見つけられずに居たところ、ようやく見つけました。複合商業施設のようになっているビル(アイタウンプラザ)のB1に大きな入り口の店が!!
この大きな扉は自動ドアなのですが、開くたびに『ゴゴゴ~!』と音がして何だか秘法館にでも入るようなイメージです。店の中は、左側が中華風・右側がスペイン風に、店の真ん中にはグランドピアノが置いてあるという何とも不思議な空間でした。(このグランドピアノは飾りではありません。プロのミュージシャンなどがライブを行うのに使用しているそうです。しかもクラッシックが多いとか!)
特にスペインサイドの柱なんかはアントニオ・ガウディを髣髴とさせる曲線美の柱になっていて、『う~ん!この店の作りで出てくる料理って??』という不思議な感覚に囚われてしまいました。だって、メニューページの表紙にまでアントニオ・ガウディのサグラダ・ファミリアの写真が掲載されているんですから!
【実際に食べてみました
~トマト角煮湯麺 1,300円~】
スープは、鶏ガラに干し蝦や干し貝柱などから摂ったと思われる上湯で、想像していたものより塩分があったため、そのままでも充分美味しく食べることができました。
麺は、かん水の入っていない白いストレート丸麺ですが、太さが2㎜くらいのモチモチとした弾力があり、スープと程よく絡むためアッサリと食べることができます。食べている途中で少しふやけ過ぎてしまい麺の弾力が無くなってしまうのは仕方がないでしょう。
トッッピングの野菜は、1/6位にカットした皮付きのトマト、セロリ、キャベツ、レタスが軽くスープで煮込んだ状態で、ほうれん草は茹でただけのものが乗っていました。それぞれ野菜の素材が食感・味・見た目とも存在感を出していたので最後まで飽きずに食べることができます。恐らく、トマトとセロリだけでは個性が強すぎるのでキャベツやレタスほうれん草を加えているのだと思いました。スープにトマトを砕いて混ぜてみたら軽い酸味の上品な洋風の味に変化し、新たな美味しさを感じました。
角煮は、厚さが15mmくらいで幅が10~15mmくらいの食べやすい大きさにカットしてありました。中国醤油ベースに紹興酒や黒糖、酢、八角(隠し味)を合わせたタレで煮込んでいるようです。柔らかさや煮込み具合は申し分なし、タレがちょっと甘いかなと思いました。
最後に、お好みで掛けられる『にんにく醤油』について。味が濃いのでスープの旨味を消してしまうような気がしたので好き好きだと思います。素材の味がそれぞれ繊細に活きているので何も掛けないほうが好きな味でした。
ただ、角煮に『にんにく醤油』を少量掛けることで豚肉の脂や匂いが和らぐ感じがしてとっても相性が良いと感じました。
というわけで、個性的なラーメンでしたが、繊細かつ完成度の高いトマト湯麺は、なかなかなモノでした。
多分、しばらくするとフラッシュバックで、また行きたくなるんだろうな~と思います。
不思議空間とライブとラーメン(だけじゃないけど)のコラボレーション!
今度は、夜に行ってみるつもりです。
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